これは「弱く、弱く、熱く」の続編です。

微熱の仕業 〜君はチェリー〜










手を握るのは誰だ?





俺の手を今、強く握るのは・・・










握り返してみよう























夢心地の中


左手に力を入れてみると


確かに人の手の感触を感じて


ふと目が醒める

















「・・・おっ」

















思わず声が出たのは


枕元、すぐそばに


恋人の顔があったから








彼女は床に座って


ベッドに頭をあずけて眠っている





そして左手で俺の手をしっかりと握って


それを自分の頬に寄せていた























・・・あぁ、なるほどね



さっき俺が握り返したのは



これか・・・

















「麻衣子。」


「・・・」


「おい。」







少し手を引いたり、ゆすってみても


彼女に起きる気配はない





俺の手に彼女のまつ毛が触れるのを感じた


















ぴくり


























彼女の眉が少し動いた








起きるか?








・・・・





・・・・起きない






俺は手だけ動かないよう


そっと上半身だけ起きてみた




・・・なんだこれ




背中と腰がひどくきしんで


肩がめちゃくちゃに凝っている


何より頭が鉛のように重い

















・・・ん?





俺こんな服着たか?


昨夜脱いだはずのとはまた違う服


ていうか、今何時?


昨夜暑くてシャツを脱ぎ捨ててから


ほとんど記憶にない











麻衣子、来てくれたんだな・・・


そういえば俺は寝る間際まで


麻衣子にメールを返す事ばかり考えてた気がする








そばに置いてある携帯をとって


開いてみると




やっぱり・・・


画面は麻衣子へのメール作成画面のままだ








ピッ








待ち受けに戻して時刻を見ると


もう昼の1時をまわっていた


何て微妙な時間に起きたんだ














「麻衣子。」


「・・・」


「まいこ!」


「・・・」


「まいこ!おい!」














ぐいっ




ぶんぶん、、、


ぶんっっっ








手を引いても振っても麻衣子は起きない














仕方なく俺はまた手を守りながら


もぞもぞとベッドから降りて


やむをえず麻衣子の隣に腰をおろす


ベッドにもたれる俺と


ベッドにつっぷす彼女


そうして手をつないで座るふたりは


なんか変だけど


陽の当たる昼下がり





まぁ


なんつーか


恋人の手を握って


寝顔を眺める


・・・悪くねえな














麻衣子がこの部屋に入るのは


いつも夜だけだった


いつもは俺の下でベッドサイドの灯りに照らされた麻衣子が


今、ここで陽の光を浴びているのを見るのは


何ていうか、すごく新鮮で


光が反射する白い肌を


つい見入ってしまう











「・・・ん。」





小さく開いた口から


白い歯がのぞく

















実は、俺は、





麻衣子の唇が大好物





思わず噛み付きたくなる


一度歯をたてた事があったけれど


その時の麻衣子の抗議的な目つきがまた忘れられなくて


その目をされた夜、俺はトマラナイ





もう何度、この部屋でお前に夢中になったか判らない


今思い出しても、ガラにもなく「ドキドキ」したりして・・・











、、、あぁ




昼間っから俺ぁ何を考えてんだよなぁ














「あ〜ぁ。」





思い切って麻衣子から目をそらして


窓の外に視線をとばす

















・・・そういえば





ここから見る太陽を、麻衣子の隣で見たのは





初めてだ














そう思ったら


こうして彼女の手を握って、握られて


こうしてる事が


無性に嬉しくて、嬉しくてさ



ひとりでニヤけたりして








ぎゅっと、


ぎゅうっと、その手を握り締める








そしてふたりの手をそっと、彼女の顔の前から移動させる











・・・わりぃな麻衣子


俺まだきっと熱があるんだよ


ちょっと普通じゃないから


そのクチビル、クワセロ














俺はそっと、ゆっくりと、


彼女の顔に自分の顔を近づけて







彼女の、俺の大好物の




彼女の唇を










まるで小さなチェリーでもかじるように





そっと歯をたてて











くちづけをした

















俺の大好物。











最高、ウマイぜ。

















○●Thank you very much!!●○



3900hit踏んでくださった村上まことさまへ!
お待たせしました!!「弱く、弱く、熱く」の続編というリクをくださったまことさんへ。
いつもいつもお世話になっております、まことさんv
全体的に熱っぽいてっちゃんに仕上がりました。いかがしょう??
熱が下がりきらなくてちょっと妄想気味なてっちゃんです。
らりってる感じが出てたら嬉しいです!(いいのか?)
受け取ってやってくださいよぉ、ヨロシクです☆


村上まことさんへ>>

もどる


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送