自慢の














お前は判ってるのかな?


俺にとって、お前はこれ以上にない自慢の彼女だって


思ってること








そんなこと



恥ずかしくていえないけどな











「ゆうじ〜、来たヨ〜。」


「おう、入れ入れ。」


「うぉ!!汚い部屋ー。私昨日言ったよねぇ?部屋片付けとけって。」


「ん?言ったかな?それよりお前は女のくせに『うお』とか言わない!」


「いいじゃん別にぃ〜。雄二しかいないんだし。」


「なんじゃそら。」





芽衣はいつものように


唯一片付いてるソファに腰を降ろす





「ここしか座れないんだもんなぁ。あ〜ぁヒドイ家だわ。」


「うるさいわ。今お茶煎れるから黙ってなさい。」


「え?お茶で済ませようって?約束やぶったのに??」


「だから片付けとくなんて言った覚えはないぞ。」


「うそぉ。ひどいなぁ可愛い彼女の言ったこと忘れるなんて。」


「んぬ!どこ!?可愛い彼女どこ!?俺にもぜひ見せてくれ!」


「雄二。笑えないよそれ。」


「すんません。」


「ひゃはは!楽し〜♪」





芽衣は顔をくしゃっとして笑う


その時の顔が、たまらなく可愛い







可愛いけど・・・そんな事を口に出せるはずもなく


俺はその顔を一番近くで見られる事だけが幸せなんだ








「雄二ぃ。こないだいたネコは??」


「ん?ネコ?あぁ、どっか行っちまったわ。」


「え〜!可愛かったのに・・・。ショック。何で逃がすのよ、バカぁ。」


「そのうちまた迷いこんでくるから、だからその足バタバタすんのやめなさい!」


「なんでよ。」


「下の階の人に怒られるから。」


「なにそれ!?そんなに天井薄いの!?」


「いや、激しくA型症状の出た奥さんがいてねぇ。几帳面ていうか潔癖だね。」


「ふうん。・・・若いの?その奥さん。」


「いや、47.8かな?」


「なぁんだ。」





このふと見せてくれるヤキモチ焼きなところも


俺しか知らない芽衣のかわいいところ








「雄二、ゲームやろ。」


「え!」


「何?いや?」


「いやじゃないけど。」


「え、じゃ何、今の反応は。」


「いや。何でもないってばね。うん。よし!やろう!」


「・・・へんなの。」





今日はゆっくり話でもしたい気分だったけどな


まぁ芽衣がやりたいっていうならしょうがないな


いっちょつきあったるかね!

















「・・・ぉ!・・・うはっ、げ!・・・」


「・・・雄二。」


「・・・んん、ん?」


「・・・ゲームする時のさ、その変な声やめて。」


「・・・やめてって、おまぇ・・・うぉぉ!・・・はぁ、ビビった・・・」


「・・・やめてってば。気が散るし。気持ち悪いし。」


「・・・」





芽衣に気持ち悪いと言われたらやめるしかない


ちと我慢しようかね











「・・・ねえ雄二。」


「・・・ん?」


「・・・こんな時に相談なんだけど。」


「・・・本当にこんな時だな、なんだぃ。」


「・・・私ね。」


「・・・ん。」


「・・・実はねぇ。」


「・・・ん。」


「・・・あのぉ。」


「早く言わんか!作戦か!?俺の気をあっちゃこっちゃに散らせる気か!?」


「好きって言われたの。」


「・・・・・は?」


「告られちゃったの。」


「・・・・・だ、だ誰に?」


「・・・・学校の人。」


「・・・・」


「・・・・どうしよう?」


「・・・・どうしようってあんた。」


「・・・・学校のね、講師の人なの。ホラ、ウチ専門じゃない。」


「・・・・」


「ここんとこずっと悩んでて。どうしたらいい?」











ちょっと待て


俺たちはつき合ってるんだよな??




俺の勘違いじゃないよな?




恋人同士だよな?





この相談の持ち掛け方


こいつは何を考えてるんだ?





普通彼氏に聞く事じゃないだろう?










・・・・・










「好きにすればいい。」


「・・・・」


「自分の気持ちに、素直になれば、悩むほどの事じゃないはずだろう?」








そうだろう?




ちがうか?




考えなくても、そんなことはすぐに判ることだろう?








「つまり?」


「・・・つまりだな。・・・お前には、もう、決まった奴がいるだろう、と。」


「決まった奴?」


「そうだ。」


「いたっけなぁ〜。」


「・・・おい。」


「ちょっと待ってね。考えるから。」


「・・・おいおい。」


「ん〜・・・てっちゃんだったかなぁ?違うなぁ。う〜ん。」








わざとやってる事くらい判っていた


それくらいは、判ってる








「わかんないなぁ。」


「おい!」





俺はテレビ画面から初めて目をそらして


芽衣の方を向いて


そして彼女の腕を思わず掴む











「冗談にもほどがあるだろ。」











一言だけ言った俺の方をちらりと横目で見て


今までにないほどに微笑む芽衣








あぁ




またやられた








この笑顔にいつもやられるんだ











「いたいた。冗談ばっか言ってるくせにいざという時だけ冗談通じない彼が。」


「・・・いたいたじゃないっつぅに。」


「やだ、雄二。本気で安心した顔してるね。」


「・・・当たり前だ。」











いつもの事だ





いつもの事だが





俺がついムキになってしまうのは








最後の芽衣のあの笑顔が見たいだけなのかもな











「嘘だよ。その人にはとっくに断った。」


「なに!?本当だったんか!」


「あ、うん。さっきの話はね。」


「ぬぅ・・・。」


「怒らない怒らない。いいじゃん、全然モテない彼女より。」


「そういう問題じゃなくてだな。」








いつの間にか二人してゲームオーバー


俺を振り回しておいてゲームに勝つという気でもなかったらしい


そういううまく計算しきれていないところがまた


芽衣の可愛いところだ





「もう終わるか?」


「そうだね。」


「今日も飯食ってくか?」


「うん。何かあるの?」


「いや、何にもないから言ってんだけどね。」


「あ、何?作れって?」


「ごもっとも。買い物でも行くかね。」


「行こっか!」







家を出て、近くの店まで並んで歩く







「よし、じゃあ芽衣さん。今日もおなかを空かせた野郎どもに食わせてくれますかね。」


「え!またあの人達呼ぶの!?」


「だってあいつら芽衣の料理好きなんだよぉ。」


「ふたりっきりでディナーとか考えないの!?あんたって人は!」


「そういうキャラじゃないだろ〜、俺。」


「そういうキャラも何も、何で彼氏の家で6人分も作らなきゃいけないのよ。しかも毎回毎回!」


「頼むよぉ。今度ムラテツがラーメンおごってくれるって言ってるしさ?」


「あの人ラーメンばっかじゃない!」


「いや、てっちゃんの連れて行ってくれるラーメンはバカにできんぜ?」


「・・・そうなの?」


「うん!芽衣、ラーメン実は好きだろ?」


「・・・好き。」


「じゃあ決まり。作ってやってくれや!電話して呼ぶから。」


「しょうがないなぁ・・・」











本当は、彼女の作ったご飯を



ふたりで食べるなんて



俺には照れくさくて照れくさくて



無理がある







みんなに食わせるのも



本当はもったいないって思うけど











いつもメンバーにバカにされてる俺が



唯一自慢できることだからな







芽衣みたいな彼女がいるってのはさ











○●Thank you very much!!●○



6300hit踏んでくださった芽衣さまへ!
大変おまたせしました!!大好きな芽衣への作品です。
今芽衣は環境的に、なかなか来られないみたいだけどもプレゼントです。
友達感覚の恋人同士、憧れるなぁ。
あま〜いのも今はめちゃくちゃ憧れるけどね!!
出来たらメンバー全員出すっていうのもリクのひとつだったんだけど
なかなか難しかったです。ごめんね(><)
これから来るぞってとこで終わっちゃってます(苦笑)
いかがかね??芽衣??


サカイストの芽衣さんへ>>

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