女の子



















「ひゃっ」




突然に首筋に寒気を感じてふりかえると


雄二が私の髪をさわっている








「・・・何してんの?」

「お前の髪きれいだなー」

「何?突然」

「いや、ずっと気づかなかったのかなって」








・・・ほんとだよ

私は髪だけは自信あるのに

雄二は今まで気づきもしなかったの?






なんとなく面白くなくて

もう一度読んでいた雑誌に目を戻す


尚もわたしの髪を触り続ける雄二

そんなに気に入ったのかな?

わたしのさらさらストレート









「・・・長いな」

「うん」

「いつから伸ばしてんだ?」

「・・・覚えてないけど・・・1年くらい?」

「ずっと美容院行ってないのか?」

「まさか!ちょくちょく行ってるよ。切ってないだけで」







うんうん、そうかとうなづく雄二







「昔、お前くるくるパーマだったよな」

「何よくるくるパーマって。くるくるパーみたいに言わないでよ」

「いや、ほんとに。くるくるしてたよなぁ?」

「してたよ」

「何であれやめたんだ」

「なんでって・・・」



それは雄二がストレートが好きそうだと思ったから・・・





「あっちのが好きだったの?」

「いや、あれ触ったら気持ち良さそうだと思ったけど結局触らずじまいだと思って」

「なんだ、そういう事ね」


よかった













「・・・・・・・・・・でも」

「ん?」

「こっちのが、いいぞ」

「いい?」

「うん、いい」












自信たっぷりにうなづく雄二

固く結んだ口が、本気を表してる




こっちは自然に微笑みがもれる

こんな小さなことで今でも嬉しいなんて


私、よっぽど雄二のこと好きなんだな










「何笑ってんだ、褒めたのに」

「いーや、何にもぉ」

「なんだ」

「何にもないよぉ」




























「次はアフロにしよーかなー」

「あーそうしろ!楽しみだNA!」

「うそだよ。止めてよ」

「いや、ここはのるべきかと思って・・・」

「雄二アフロにしてよ。目立つよ」

「リーダーが昔やったからダメだ」

「あ!あれやっぱりアフロだったんだ!?」

「うん」

「本人に聞いたら断固否定されたからさぁ」

「あー本人はまずかったと思ってるらしいからな」

「やっぱり?」

「やっぱりって!(笑)」































ねェ雄二





女の子はね


好きな人のために


日々変化するんだよ









好きな人を思って


日々、かわいくなっていくんだよ

































「雄二、もう一回髪さわって?」


「ん?」


「なんか、落ち着くから・・・」







































PHOTO  by[大人ロケット]

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