M








彼は玄関先で
-また-
私を抱きしめた

-また-電気もつけないで
-また-靴も履いたままで
-また-コンビニ袋を持ったままで

-まだ-彼女と、別れないまま、で



ほんの、10秒くらい私を抱きしめて
そして離して

-また-何事もなかったみたいに
玄関の電気をつけて
靴を脱いで
部屋に入って
コンビニ袋をテーブルに置いた

彼のあとをついて部屋に入って
無表情の彼を見つめて
なにか言うのを待ったけど
いつもなにも言わないから
私は沈黙を破った





「村上さん、ひとつ聞いていい?」

「ダメ。」

「ダメ?」

「聞くな。」





それが彼の答え
あぁ、-また-まんまと逃げられた


名前で呼ぶことも許さずに
ひとつの質問もすることを許さずに
心も体も許さずに


彼は-また-、私のこころを持って行く















この場面だけ浮かびました。
肉付けするのが面倒だったから、このままで。
楽しんでください。

photo by [ LOSTPIA ]

SEO [PR] ギフト 音楽配信 コンサート情報 わけあり商品 無料レンタルサーバー